

シンプルに見せるために、電気のメーターや玄関ドア、外部収納、ガスボイラーなどを極力外部から目立たなくし、窓なども考慮しながら苦心した事を覚えています。もちろん、使う材料も極力コストを抑える事に努めました。
間取りに関しても、コストだけを考えすぎて安っぽくならないように計画しました。お金をかける部分は鉄骨階段だけに絞り込み、玄関からのモニュメントとして存在感を出しました。又、お施主様と一緒にパインのフローリングを自然塗料で塗ったり、壁の水性塗料を一緒に塗ったりしてコストダウンを図りました。
実を言うと、最初にお話を頂いた時、総合予算と資金計画の点で「本当に可能なんだろうか…」と、とにかく不安でした。お施主様は高性能を望まれているので、そのギャップに頭が痛かった記憶があります。社長に相談してみても「無理だろう…」という門前払いなので、塗料を自分たちで塗るというのは私の苦肉の策でした。(笑)
この家は純粋な「FPの家」ではありませんが、床はFPウレタン断熱パネル(FPの家の床と同じです)、天井にはセルローズファイバーを200mm、壁にはセルローズファイバーを105mm入れて、気密層を確保しました。その結果、気密数値は0.71c㎡/㎡、熱貫流率は1.75W/㎡・Kという高性能を確保しました。これで2000万円程度ならば、非常にコストパフォーマンスが高いのではないでしょうか?
実際に住まわれた後でお施主様から頂いた言葉は、「家族が楽しそうに笑顔で過ごしている」というコメントでしたが、このお言葉を聞いて「苦心した甲斐があったなぁ」と、つくづく思いました。これからも家族仲良くお過ごし下さい!