

お施主様ご夫婦は穏やかで優しくふわふわっとした感触のご夫婦でとても癒され、毎回お会いするのも楽しみでした。こういうお客様には本当に「いい家を造ってあげたい」という気持ちが出ます。家造りをしていく上では、この気持ちは本当に大切です。
団地の一角に建つお家は、木質を意識して設計しました。和風になりすぎない和のテイストを入れ、パッシブ設計手法で夏と冬の日射の取得を上手く使いこなす設計に配慮しました。階段も木製イエローパイン材での造作階段です。この階段上部にあるFIX窓から落ちた光が、階段の蹴込み(踏み板と踏み板との間の垂直部分)に入っている格子を通過し、1階にいい感じで光を届けます。
「キッチンはご主人がメインで使いたい」という、私と同じ趣味趣向をお持ちの方でした。そこで、ステンレス天板を溶接して造り込み家具工事でキッチンを作り、素敵な仕上がりにしました。玄関ドアはエアタイトを駆使し、断熱材をはさみこんだオリジナルの製作断熱ドアです。玄関周りは緑の植栽が生えて、とってもいい感じになりました。