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あおけんコラム
 
2018年12月14日
「庭に咲く花」
一瞬一瞬の選択の積み重ねが、愛を育んでゆく――。
ハーブについて綴られた「ベニシアの庭づくり」でこの言葉に触れ、
鋭い刃物でさっと胸を突き抜かれるような衝撃をうけた。

日々の生活は、自己の絶え間ない選択によって営まれています。
ささいなものから大きなものまで、数え切れないほどの意識的もしくは無意識的な選択。
今ここにあるわたしは、そのような過去の膨大な選択の結果である――。

「愛を育む」。
愛とは、他者との関係性だけではなく、自分自身への愛、
自然への愛など、自分を取り囲む環境すべてへの愛ということなのでしょう。
「一瞬一瞬」という言葉は、「取り返しがつかない時間」という切迫感さえ感じます。
怠惰や素直でない気持ちなどによって、誤った方向へばかり選択を積み重ねてしまったら、
自分自身に満たされるはずの愛はどこにも見あたらず、その結果わたしは何者になるのでしょうか?

一瞬一瞬の選択の積み重ねが、愛を育んでゆく――。
生きている一瞬一瞬が取り返しのつかないものだからこそ、
言うべき言葉、すべき行動、考えを常に緊張感をもって選択しなければならない。
愛する人に対してはなおさらである。
土壌を整え、種を植え、世話をし、庭に多様な花が咲く。
一瞬一瞬の選択の積み重ねで、わたしたち自身の美しい花を咲かすことができるのでしょう。
クリスマス前に舞い降りてきた、力強い言葉のプレゼントです。
麻衣子
 
 
2018年12月03日
「台所に米ぬか」
前回カレーの話をしたついでに、その後の片付けについて語りたい。
カレーや油物をした鍋の後始末はとても面倒な作業だし、ひとつ間違えると環境に負荷を与えることになる。

数年前に団地へ引越した際、この住環境で可能なサステナブルライフについて考え、実践してみたことがある。
野菜くずはなるべく細かくしてから新聞紙に広げて天日干しし、土と混ぜて植物を育てる。
米のとぎ汁や洗い物の水を植物の水遣りに再利用する。
風呂水も可能な限り、洗濯やトイレなどに再利用する――。

困ったのが台所の油の処理。
鍋にこべりついた油類はキッチンペーパーや古布などでぬぐってもいいのだけれども、もっと経済的でもっと使い勝手のいいものはないか?
江戸時代の人々は、汚れた食器をどのようにして処理していたのだろうと考えていた時、思いついたのが米ぬかだ。
カレーがこべりついた鍋の中に米ぬかをたっぷり入れ、ぬかで汚れを拭ってやる。
ぬかはしっかりと汚れを吸着し、終いに鍋はピカピカになる。
あとは、汚れの塊を新聞紙に受けて可燃ごみとして捨ててしまえばいい。排水に流れる油の量は極端に減る。
揚げ物をしたあとも同じ方法できれいになる。
江戸時代の人々が米ぬかを同じように使っていたかは不明だが、これで油の問題は清く解決した。
大量の使用済み油は、もちろん市の収集日に出している。

テレビで過剰宣伝する洗剤のCMが苦手だ。
洗剤で皿はピカピカになっても、手肌と環境には多大な負荷がかかる。
台所には、洗剤のかわりに米ぬかを入れた大きな瓶と固形石鹸が置いてある。
わたしが環境に対してできる小さなことだ。
それでも、台所や風呂における水の使い方は、一時の努力からはかなり疎かになっていて恥じ入るばかりだが。

野菜くずが土に還り、生活排水や雨水が植物やトイレに再利用されるようなシステムが、日本の家作りに当たりまえのように備えてあったら、自然の緑も生活に寄り添い、人間はもっと潤いのある生活ができるようになるのにと思う。
麻衣子
 
 
2018年11月30日
この「あおけんコラム」も、麻衣子さんに依頼し始めてから2ヶ月ほど経ちました。相変わらず素敵な文章を書いてくれるので、一人のファンとして毎回更新を楽しみにしています。

会社の当事者であるはずの私が、彼女の文章たちに魅せられその世界観を壊したくないが故になかなか更新できないでいます。僕もこんな風に文章が書けたらいいな…とつくづく思います。

文章を書くには「感じたこと」「気が付いたこと」「変化したこと」「考えたこと」…自分をいつも見つめて、的確な言葉を紡いでいくことが必要です。そしてそれは、設計することにとても似ています。

カレーをつくること、干し柿をつくること、ドングリを拾って心の声に気が付くこと…同じようなことを生きている人全てが毎日繰り返している筈なのに、気が付かないのか気が付いていないふりなのか…僕たちは「生きる」ということを疎かにしている。

この「生きる」ということに注力して自身の生活を紐解き、行動と「気持ちのいいものを紡いでいく」ことが設計と文章を書くことが似ていると感じた理由です。文章だけでなく彼女の生き方、「生きる」姿勢も僕はとても尊敬しています。いつか僕も倣いたい…。

圭成
 
 
2018年11月26日
「飽きない」
職場の弁当用に月2回、10食分ほどのカレーをまとめて作る。
つまり、職場の昼食は常にカレーライスということだ。
このようなことを言うと、決まって人は「飽きないの?」と気の毒そうな顔をするが、不思議なことに飽きることがない。

そもそも昼食をカレーに限定したのは、カレーが大好きというわけでなく、出かけるのが朝早くて弁当を作っている時間がないからだ。
時間がないなら、休みの日にまとめてカレーを作って冷凍すればいいのだと割り切って、もう2年近く続けている。
このカレー作りの基本は、野菜をたっぷり入れること。
これなら毎日カレーでも、野菜を取っているから大丈夫と自分を納得させられるし、何よりも美味しい。

まず、鍋に油、唐辛子、ベイリーフ、マスタードシード、丁子、クミン、シナモンスティックを加え、弱火でじっくり香りを出す。その後、カレーの食感が悪くなるので、香りの移った油以外のものをすべて捨ててしまう。
玉ねぎ2個をみじん切りか薄くスライスし、鍋のふたをしたり外したりしながら茶色になるまでしっかり炒める。これだけが一番大変な仕事で、これさえクリアしてしまえば後は鍋が仕事をやってくれる。
大量のニンジン、しめじ、にんにくとしょうがのすりおろしを加え軽く炒める。
カレー粉を加え野菜となじませながら炒め、刻んだトマトを加える。
ここで料理酒に1日漬け込んでおいた鶏胸肉にカレー粉を揉みこみ、水と固形スープ、塩を加えて1時間以上弱火で煮る。大抵は煮ている間に他事をしているので、2時間以上くつくつと煮てしまう。その方が鶏肉がやわらかくなって美味しい。
市販のカレールーを少しづつ加え、自分の好みの味になるよう調整する。チリペッパーやカイエンヌペッパーも気分次第で加味し、また弱火でくつくつと煮る。
そして最後にガラムマサラを小さじ半分ほどふりかける。これでがらっと味が変わる。
10日分の昼食に命を吹き込む魔法の粉だ。

職場のロッカーには、カレーを温めるキャンプ用のコッヘル、そして黄色い大皿とスプーンしか入っていない。
これさえあれば、大丈夫。
麻衣子
 
 
2018年11月19日
「森で拾ったもの」
家から歩いてわずか3分の所に緑豊かな水辺公園がある。わたしがそこへ足を運ぶのは年にたったの2回。
1回は初夏、ジュースにするヤマモモを収穫しに行くとき。
もう1回は秋、クリスマスリースを作る材料を拾いに行くときだ。
公園の散策路に映える、ランニングや散歩をする人々の美しい姿。その脇で、わたしは自己営利目的にせっせといそしむ。
小さな森は何も語らず、あらゆる関係性を容認して静かに静かにたたずんでいる。

ところどころに木々は色づき、散策路の足元には枯葉が音をたてる。
秋はこんなにも進んでいたのか――。
枯葉とともに、大小さまざまなドングリがあたり一面に転がっている。小さな松ぼっくりも。
それらを夢中になって拾っていると、持参した袋はずっしりと重たくなり、あっという間に1時間以上が過ぎていた。
突如、妙な気分になる。
屈めっぱなしの腰は痛く、体は汗ばみ、わずかな空腹を覚えながら、わたしは何故こんなに夢中になってドングリを拾っているのか?
ドングリを拾いながら、自分が取りこぼした時間の数々を拾っているのだろうか?
分からない――。
答えが出せずに立ち止まっている小さな理性を置き去りにして、自由な体は「答え不要」と、静かな森の中を進んでゆく。
麻衣子
 
 
2018年11月13日
「干し柿」
渋柿が出回り始めると、気がそわそわして落ち着かない。
干し柿を作りたいからだ。
作り方はとても簡単。

干し柿にする渋柿はどんなものでもいいと言う訳ではない。なるべく傷がなく、熟れすぎていない渋柿を選ぶ。
小さい柿か大きい柿かは好みによるけれども、大きい柿は干し上げる期間が長くなる。

購入してから1週間以上雨が降らないことを確認してから柿を手に入れること。雨が続くと、干している最中にかびが発生してしまう可能性があるからだ。
この2つの条件が揃ったら、すぐに干し柿作りをはじめよう。
果実は鮮度が命だから。

まず麻紐をほどよい長さに切り、両端に文房具のクリップをしばり付ける(どちらも100円ショップで売っている)。
麻紐を使うのは滑らないことと、湯につけても大丈夫なため。
柿の皮をすべて剥いたら、茎にクリップを挟む。これで麻紐の両端に一個ずつ柿がぶらさがることになる。もし柿の茎が短すぎてクリップで挟めない場合は、ヘタにクリップを挟んでもいい。
鍋に湯を沸かし、沸騰している湯の中にこれら柿をひと呼吸浸し、引き上げる。
カビ防止のためだ。
この作業が終わったら、洗濯竿に柿同士がぶつかり合わないように麻紐をくくり付ける。

これで1週間から2週間ほど干せばいい。
せっかくの干し柿を台無しにしないためにも、雨が降りそうな日は面倒だが室内に取り込もう。

さて、今年最初の干し柿。
小さな山柿を20個ほどベランダの洗濯竿に干してみた。
最初は硬い柿も、数日経つと少し柔らかくなってくる。そうしたら1日に何度か柿をまんべんなく揉んでやる。
凝り固まった柿を揉みほぐしてやると、次第に表情をやわらかくし血色までもが冴えてくる。
渋柿が人間と太陽、寒風の力を借りて、全く別のものへと成長、変容していく過程に参加していることが面白い。

干し始めてから1週間。干し柿にオレンジ色の透明感が出てきた。
これ以上干すと実がどんどん硬くなってしまうので、竿から外す。
反っくり返ったヘタをはさみで切り取り、ひとつひとつラップで包んで冷凍保存。

彩りを失ったベランダの洗濯竿はひどく寂しげだ。
また、渋柿を買いに行こうか。
麻衣子
 
 
2018年11月05日
「暖かさの演出」
築40年の団地で5階の我が家は寒い。
フローリングは夏の間はさらっとして気持ちがよく、清潔でとても良いのだが、冬は瞬時に体の芯を冷やしてしまう。
そこで晴れた休日、大小様々な絨毯を押入れから引っ張りだし、太陽の光をじゅうぶんに吸わせる。夜、太陽そのものの絨毯の上にクッションを置き、ごろんと寝そべり気ままに本を読む。
ああ、寒い季節も悪くない――。

厚手のスリッパ、軽くて柔らかいウールのひざ掛け、森の中にいるような深い緑色の地厚なカーテン、そして暖炉の火のように赤いベッドカバー。何もなかった夏の家に色と厚みが層を成し、さらに明りや香り、湯気、音楽など五感に訴えるものも織り込んで、冬の家は暖かさと安心感に包まれる。
そこに、赤や緑、金銀に彩られたクリスマスツリーやクリスマスリースを取り入れたらどうだろう。もうそれは、室内に輝く太陽そのものだ。
眺めているだけで幸せな気分になれる冬の色彩の力。
その色彩の力を生活に取り込み、長い冬を乗り切ってきた人々の本能と知恵は、現在においても全く変わることはないだろう。

移り行く季節をより良く快適に住むためには、エアコンや暖房器具だけに頼るのではなく、ちょっとした演出が必要だ。
自分の肌で季節を感じ、考え、知恵と工夫をもって行動してみる。
そうすれば季節はぐっと自分に寄り添い、生活に彩りと楽しみを与えてくれるにちがいない。
麻衣子
 
 
2018年10月25日
「手間」
秋の果実は手間がかかる――。念仏を唱えるように呟いてしまう。
何せ、頭の先から尻尾の先まで「手間」が付きまとうから。

くるみや銀杏は、果実が熟すと樹上から方々好き勝手に地上へ落下する。
草むらや茂みに散在した果実を、人間はまるで宝石を探り当てるように拾い上げるのだ。

時間が経過して果肉が腐り、中の殻がむき出しになっていると、さらに見つけにくく厄介なことになる。土壌ともはや一緒くたになったこれら果実を、果たして「収穫」というべきかどうかは分からない。
幼い子供が見たら、土と戯れ遊んでいるようにしか見えないだろう。

拾い上げた銀杏とくるみは、殻(核)をより簡単に取り出すために、果肉を腐らせる必要がある。銀杏は1週間ほど水に漬け込む。
くるみは土壌に穴を掘って果実を放り込み、土でふたをして同じく放置。
時間の経過で、それら果肉は見事に腐敗する。銀杏もくるみも、手で果肉をしごくと中の殻がつるんと姿を現わす。殻の汚れをしっかりと流水で洗い流し、あとは天日でしっかりと水分を飛ばせばいい。
銀杏はスーパーで売られている姿になるが、くるみはまだまだ仕事が残っている。
堅い殻を万力などをつかって縦半分にぱっくりと割り、爪楊枝で中に詰まった種子をほじくり出す。非常に骨の折れる作業で、国内産のくるみが異常に高い理由が、自分でやってみて初めてわかるのだ。
山のようにあったくるみだが、苦労して取り出した種子はわずかばかり。

秋の果実は手間がかかる――。古代の人々はもっと切実に呟いていたのだろう。
長い冬に備え、道具と呼べないようなものを駆使して死に物狂いで食べ物を獲得してきたのだろうから。
現代の生活では、お金で簡単に購入できる「手間」は選択の一つでしかない。
たまには「手間」を選択してみると、お金では買えない「知恵」を手に入れることができるかもしれない。
麻衣子
 
 
2018年10月19日
「オキーフの家」
まるで詩のような家がある。
アメリカの画家、ジョージア・オキーフ(1887−1986)が、米・ニューメキシコ州に建てた日干しレンガの家。
写真集「オキーフの家」に写しだされた彼女の住空間は、見るものに時間の経過を忘れさせてしまう。
時間というものを包括した、大きな大きな空間を見ているからだろうか。
もしかしたら、彼女の思想の中をのぞいているのかもしれない。

自然とモダニズムの見事な融和は彼女の作品そのものだが、
自然はモダニズムによって、より明確な輪郭をあらわし、
またモダニズムは自然によって、内に秘めた美しさを発揮するするのだということを、
みずからの住空間を巨大なキャンバスに、彼女は無意識、もしくは意識的に表現したのだろうか。

強固な骨を女性の柔らかな皮膚が覆うかのような、日干しレンガの家。
その丈夫な建物の内部を満たすのは、美しさと安らぎ、そして光。
「オキーフの家」、それはオキーフという一人の女性のからだ、彼女の思想そのものなのだ。
麻衣子
 
 
2018年10月12日
「人間との共通言語」
住宅街の一角。
太陽の光を反射させ、稲穂が黄金色の絨毯となって輝やいている。
季節の巡りは、人智を超えた色彩で常にあふれています。
その色彩とは、言葉をもたない自然物が、
「わたしの姿をしっかりと見て!」と力強く叫ぶ声、そのもののように思えて仕方ありません。
刻々と巡る自然の生命力は、形なき色彩を人間との共通言語として、
「自然を振りかえり、そしてよく見よ」と、訴えつづけているのではないでしょうか。

わたしたちは、そこからきっと大きな宝物を発見するにちがいありません。
麻衣子
 
 
2018年10月05日
青山建設の一番にお勧めする断熱材は、耐震性をも兼ね備えた「FPウレタンパネル」です。パネル化されたウレタン断熱材が軸組に組み込まれた状態は、経年での断熱性能の低下といった劣化も少なく、繰返しの地震にも強いという特徴があります。

以下は地震時の振動実験の様子です。最初の動画が「FPウレタンパネル」が入っていない状態で、次の動画が「FPウレタンパネル」が入った状態での実験の模様です。
「FPウレタンパネルが入っていない場合」
「FPウレタンパネルが入っている場合」
イニシャルコストの問題もありますが、使いたい断熱材なのであります。
圭成
 
 
2018年10月03日
「香り」
何の断りもなく、突如として無防備な心の扉をあけるのは、
夕暮れの町に漂う、甘く魅惑的な香り。
とても大切な人に再会したような。
とても懐かしいものに触れたような。

今年も金木犀が咲き、そして終わろうとしている。
掴みどころのない香気が、思わせぶりに心のひだを通り抜けてゆく。
麻衣子
 
 
2018年10月01日
陶芸をしたり詩集を作ったりとセンスの良い以前からの友人に、最近からコラムの更新や施工事例の文章構成・会社のフライヤーやツールなどの製作をお願いしています。まだ一緒に取り組み始めたばかりなので、難しい建築用語や仕組みに彼女も戸惑っています。ゆっくりと話をしながら、楽しんで僕の設計側面をサポートしてもらえたらな…と思っています。

今後はイベントを企画したり、面白いことを一緒に探していけたらと思っています。私自身、設計業務や役所仕事の入札、民間仕事の接客に施工管理など建築の仕事だけでも手一杯で、営業活動に時間を費やすことがなかなかできないでいました。今回一緒にやれることになって、どんな変化が起こるのか期待でいっぱいです。

今後もこのコラムで、「麻衣子」「青山圭成」の二人で文章を書いていきたいと思いますのでよろしくお願いします。きっと女性ならではの視点、や建築のプロではない立場のコメントがたくさん聞けて面白いと思います。ぼくには書けない文章なので…。
圭成
 
 
2018年9月26日
「時間と砂糖を煮詰めて」
栗の季節も終盤になってきた。
仕事の合間をぬって、今年も渋皮煮を作る。
栗仕事は言いかえれば「手間仕事」。
大きな栗が手に入り、時間とやる気の三拍子がそろったら、すぐにでも手を動かす。
栗は鮮度が命だから。

硬い鬼皮を包丁で丁寧にむき、大鍋にたっぷりの水でゆっくり弱火で煮る。
あくが抜け、栗が柔らかくなるまで、何度も水をかえて繰りかえす。
風味を損ねるので重曹は入れない。その代わり倍の時間がかかってしまう。

栗が柔らかくなったらゴールも間近。
好みの甘さになるまでグラニュー糖を何回かに分け、弱火で煮る。
軽く湯だったら火を止め、砂糖の甘みが栗に染み込むように数時間置く。一晩置いたっていい。
砂糖を加える度にこれを繰りかえす。
栗は急くことを嫌うから、観念して時計の針を止めてしまう。

さて、3、4日かかって仕上げた渋皮煮。
冷蔵庫で数週間置くと、栗の芯まで甘みが染み込む。
ねっとりとした食感でとても美味しい。
時間と砂糖が織りなす、唯一無二の季節の味だ。
麻衣子
 
 
2018年9月21日
「耳を澄ます」
雲も
星も
すべて夜空から退いた
月の声
地上のものに届けよと

先ほどまで茜色に染まっていた空はすっかり闇に包まれた。
洗い物をすませた台所から小さなベランダに出て、しばらく遠ざかっていた月の声に耳を傾けてみる。
わたしは試されているのだろうか?
月の声、自分の内なる声に、しっかりと耳を澄ませているのかと。

9月24日は中秋の名月。満月は翌25日。
月は惜しみなく光と声を地上に降り注ぐ。
麻衣子
 
 
2018年9月18日
「湯気の先にあるもの」
朝晩がめっきり肌寒くなり、食卓に立ちのぼる白い湯気が恋しい9月半ば。具だくさんの豚汁は心身に暖かさと力を みなぎらせてくれます。

たっぷりの豚肉に人参、里芋 、こんにゃく、大根、しいたけ。そして味に深みを出すごぼう。
我が家は具材を油で炒めずに、そのまま出汁で煮て八丁味噌で仕上げます。味は滋味そのもの。

今晩も湯気の先にある家族との時間を大切に。
麻衣子
 
 
2018年8月28日
お寺のリノベーションお寺本堂の回廊一角をリノベして、納骨堂スペースを造作しています。既存の天井を解体すると、そこには複雑な丸太が組み合わされていました。様々な方向に曲がっている材料を使いながらも、屋根を受ける材料の「母屋」という部分を支えるために使われています。

CADもスケールもない時代、大工さんが現場で糸を張りながら水平を作り出したんだな…って思うと、当時の人々の「作る」というモチベーションエネルギーの凄まじさに圧倒されるのです。

昨今「作る」という感覚が変わってきているような気がします。産業革命から現代にいたる過程で「機械工学」や「電子工学」と組み合わさり、自動車や家電などが簡単に人々の手に入る時代になりました。物が簡単に手に入るようになったことで、「作る」という価値自体も安易に受け止められてしまう社会になったなぁと実感します。

祈りの対象であるお寺の本堂をどのような気持ちで人々は材料を引っ張り上げ、重い柱を持ち上げたのか…そこに自分の気持ちを重ね合わせて、今回のご縁をしっかりと務めたいと思います。
圭成
 
 
2018年8月10日
外部バルコニーようやく、昭和区広見町の家の足場解体日です。狭小敷地で隣地マンションのオーナーさんからの要望での設計変更や、通行量や歩行者の多い幹線道路での対策など勉強にもなりました。

外壁はジョリパッドに光触媒…光触媒はピュアレックスです。外部のバルコニーに壁から鉄骨が出ているのが画像で見えると思いますが、外部バルコニー壁として樹脂グレーチングがこれから設置されます。完成までもう少し…。
圭成
 
 
2018年7月27日
外構と植栽の提案名古屋市北区の準防火地域で木造3階建てを設計しています。準防火地域で3階建てにするには構造を準耐火基準以上にするか、もしくは開口部の構造と面積制限、省令準耐火など主要構造部を防火措置された設計をする必要があります。

また準防火地域では、延焼ラインによって開口部を防火戸かその他の防火設備にする必要があります。この開口部が断熱性能や家の燃費に大きく影響するので、非常に悩ましいのです。防火認定を取得したサッシは種類も少なく、コストも割高なので頭を抱えます。

今回は断熱も踏まえ、木製の防火認定サッシも使いながら設計しました。ガラスも遮熱や断熱タイプ、ダブルやトリプルを混在させながら、使いやすさや生活をイメージして設計したんです。きっといいお家になる…クライアントご夫妻の幸せな笑顔が見たいのです。
圭成
 
 
2018年6月15日
外構と植栽の提案名古屋市緑区での「外構と植栽」のご提案です。コピックで描いています。OB施主様からのご紹介でお話をいただきましたが、ありがたい限りです。

一条工務店のお家ですが、私は全くこだわらないです。(笑) 「目の前にある」ものを、「してあげたいと思うお客様」に、ただその時「精一杯やる」だけです。
圭成
 
 
2018年6月8日
納骨堂のリノベーション夏の官庁物件の入札見積もりや、お盆明けに予定しているお寺の納骨堂リノベーションの準備に追われています。もちろん住宅の設計もあり、建築人生を楽しんでおります!

こちらの画像は納骨堂リノベーションの手描きイメージです。さぁ、がんばるぞ!!
圭成
 
 
2018年5月23日
設計のお打ち合わせ先週末は午前に設計中のお客様とお打ち合わせをして、午後からは初めてお会いするお客様とのお打ち合わせでした。午前、午後とも弊社モデルハウスでの打ち合わせでしたが、午前も午後もお客様と良い打ち合わせが出来て、とても気持ちが安定した1日を過ごさせていただきました。

午前は少し外気温が肌寒かったのでモデルハウスの快適性もイマイチわかり難く感じられましたが、午後には段々と外気温も上がりお客様が帰られる頃にはモデルハウスの涼しさと快適性が身に染みました。(笑)

室内環境もお打ち合わせ両方気持ちが良い、最高の1日となりました。ありがとうございます。
圭成
 
 
2018年5月10日
建て方建て方昭和区「広見町の家」の建て方が無事に終わりました。

八熊通りに面した狭小敷地で奥に深いためクレーン車も届かないし、道路上に重機を止めたりしないといけなかったのでどうなることか…と思っておりました。
建て方 建て方 建て方
結局全ての梁と桁を、縄やロープを使いながら手上げ・手運びで上げました。(笑) 昭和初期まではこうやって皆で上げて組んでたんだなぁ…と、しみじみ実感。お客さんも喜んでくれてとても良かった。気持ちが良いです!
圭成
 
 
2018年4月17日
最近ずっと忙がしくて、コラムの更新が滞ってました。お久しぶりでございます。

先日プレゼンを提出した名古屋市北区のお客様ですが…とても喜んで貰え、このまま私と一緒に家作りを進めていただけることになりました。ありがとうございます。とても優しい感じの若いご夫妻なので、全力で作ろうと決めています。

北区で狭小地、周りは住宅が迫ってきてとても圧迫した場所でしたので、隣地の家と家の間や隣地の緑など最大限「光」を採り入れる形で設計しました。出来上がるのが楽しみです。
新築の建築模型 新築の建築模型 新築の建築模型
次はマンションリフォームの提案です。さぁ!がんばるぞー!!
圭成
 
 
2018年3月19日
パースパース只今設計中のお客さまの、室内イメージをパース化しました。見せたい場所を中心にして「一点透視図法」という図法で書いていきます。

汎用キャドで立体化をして手書きで着色をするのですが、歳を重ねてくると目がしぱしぱして細かいペン作業が辛くなってきますね…。

でも、頑張って作成して良かったです。お客さまとの打ち合わせで、潜在していたお互いの認識の違いや共有できている箇所の確認などが出来たと思います。
圭成
 
 
2018年3月5日
植栽植栽「クルミとピンカド」の植栽が終わりました。

溶岩岩とクマザサに各樹木…いい感じで、最初のプレゼン時のイメージどおりになりました!いや、それ以上かもしれないです!!

植栽もうすぐ道の向かいにある桜の木々にも花が咲いて、リビングからみえる景色は「乙」なものになります。今から楽しみです!
圭成
 
 
2018年2月9日
木造の管理人詰所犬山市の内田防災公園の運用が3月より開始されます。その公園の管理人詰所を、小さいですが木造で作らせていただきました。屋根は和瓦、垂木・柱は檜、下見板は杉、外壁は漆喰です。割り付けや納まりなど、小さいながらもやりがいがあって面白かったです。(笑)

人の設計を施工する喜びも最近出ていたな…と、思っております。自分の設計だけでなく幅広く勉強して、またそれを自己物件に反映できるようにしたいなと思います。

来月からは設計事務所さんの物件「広見町の家」が、名古屋市昭和区で始まります。またここで勉強して自己設計に還元できるように頑張るぞ!!
圭成
 
 
2018年1月22日
住宅設計「鵜沼の家」のプレゼン…今までに提出したプレゼンになんとなく納得がいかなくてもやもやしていた気持ちを持っていたのですが、それを蔑ろにせずお客さんに「再度考えさせてください。時間ください」とお願いしてよかった!間違いなく良い空間になるものが出来上がりました!基本設計に移行できそうかな…??

「考える」プレゼンが貯まっていますが、お待たせしているお客様…スミマセンm(__)m 目の前のことからコツコツとやっていきます!
圭成
 
 
2018年1月18日
自分の設計だけでなく、他の設計事務所さんや個人でやられている設計士さんの物件を見積りし施工することは、当然ながらあります。設計士さんによっては平面図と立面図しかないって時もあります。

軸組計算書そういうものから見積りする時は、自社にて色々と仕様を決めたり構造耐力を考えたりしないと金額が出せません。今回も簡易計算をして、耐震等級を考慮しながら軸組を決めていっています。人が良すぎますが…。(笑)

一般的な普通の住宅なら、僕でも水平力や釣り合い計算をすることが出きます。でも、僕自身の設計で複雑化したものは、外部の構造一級建築士に頼まないと簡易計算では無理です。誰の設計でも、家を作るということには責任というプレッシャーが伴います。コツコツやるしかないですね。
圭成
 
 
2018年1月1日
あけましておめでとうございます。糖質制限している私にとっては、餅など出てくるこの季節を乗り越えるのに大変苦労します。(笑)

今年の目標は利益をきちんと確保すること…感情に流されてメンテナンスや新築工事を良かれと思って請け負っても、会社の体力がなくなっていくことを身に染みて感じるだけで、これは優しさでもなんでもないと悟りました。(苦笑) 協力業者さんや仕入れも見直して、きちんと自分の利益が確保できるようにもう一度再構築したいと思っています。

デザインや設計的には妥協せず、今年も吶々(とつとつ)と自分の目指す建築を追及していきたいなと思ってます。本年も何卒よろしくお願いします。
圭成
 
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